腰椎というのは背骨の腰の部分のことです。
腰椎の椎間円板においてヘルニアとは本来体の定位置にあるはずのものが、外に飛び出しちゃった状態が腰椎椎間板ヘルニアです。
ヘルニアは椎間板ヘルニアの他にも臍ヘルニア・鼠径ヘルニアなどがあります。
腰椎椎間板ヘルニアは腰椎のヘルニアが神経を圧迫することで、腰痛になるのです。
腰椎椎間板ヘルニアは脊椎の左右どちらか斜め後ろにあらわれます。
後ろに飛び出すのですが後縦靭帯に邪魔されて左右どちらか斜め後ろに飛び出すことが多いです。
椎間板に無理な力が加わる、といったことが過度に続くとクッションの役割を担う髄核が繊維輪の外に飛び出してしまいます。
繊維輪が圧力に耐えられなくなる、ということもありますし、椎間板へのストレスが長年続くと髄核の水分が少なくなったりして、それにより繊維輪がさらにストレスにさらされる、ということもあります。
腰椎椎間板ヘルニアは腰痛は起こりますが、どちらか片方の脚の痺れも同時期に起こるというのが特徴です。
脊髄の神経は脊髄中枢神経と、その脊髄中枢神経かれ枝分かれして体の様々なところに走っています。
腰椎の神経は臀部と脚にはしっています。
ヘルニアが腰椎の神経を圧迫することで脚の痺れが起こるわけです。
左右どちらかを圧迫すれば圧迫された側が痺れますし、ヘルニアが真後ろに起これば左右どちらも痺れることになります。
時には足の指の筋力低下や足の親指やふくらはぎの外側の知覚鈍麻が起こることもあります。
腰椎椎間板ヘルニアの診断にはラセーグ徴候というのがよく使われます。
仰向けに寝て股関節と膝を90度に曲げて、そこから脚を少しずつ伸ばしていく、というやり方です。
腰椎椎間板ヘルニアの人はこれをやると痛みます。
腰椎椎間板ヘルニアはレントゲンでもあたりをつけることができます。
椎骨と椎骨の間が狭くなるからです。
椎骨と椎骨の間が狭くなる、ということは椎間板がそれにより圧迫されているということにつながるからです。
MRIは腰椎椎間板ヘルニアそのものを画像で確認することが可能です。
病院(整形外科)における『腰椎椎間板ヘルニア』の治療
急性期は安静にしてもらいます。
仰向けに脚を伸ばして寝ると、ヘルニアが痛むので、膝下になにかクッションのようなものを置き、膝を曲げた状態で寝ます。
あるいは横向きに胎児のように寝て膝の間にクッションをはさんで寝ます。
このように安静にしても痛みがひどくなる一方の場合、脊椎に癌が転移していることが疑われます。